映画「拝啓天皇陛下様」野村芳太郎★★★☆

katsu7032006-03-21

小林信彦の「おかしな男」でほめていたので観たくなった。
面白く観たが、ストーリーを追いかけるほど興味が沸かず、途中で何度か寝てしまう。渥美清の肌の艶がいい。風呂のシーンで映るわけもない胸の傷を探してしまう。野村監督は陸軍少尉だったとのことだが、どれくらい組織が描かれているのかだろう。高千穂ひづるの戦争未亡人が妙に色っぽい。

映画「黙秘」テイラー・ハックフォード:★★★★☆

katsu7032006-03-05

脚本、俳優の良さをキャメラ(ガブリエル・ベリスタイン。この人「スパニッシュ・プリズナー」も撮ってる。)が引き立てている。
日蝕の雰囲気の出し方は絶妙。
最初は娘に感情移入してしまう。そこで実家のシーンが効いてくる。あのシーンでは誰もが、母親に何らかの異常性を感じたのではないだろうか。ところがどっこい、少しずつキャラクターの逆転が始まる。本当に人間的なのは誰なのか?そしてその背景は?
久しぶりに”映画的な映画”を観た気分で大満足。
「愛と青春の旅立ち」も同じ監督であることに妙に納得。
最後のカタルシスへいたる展開がなんとなく似ているんだよなあ。

TV「デスパレートな妻たち」★★★★☆

katsu7032006-03-01

面白かった、というより感心した、が正しいかな。
ドラマをパイ皮のように重ねあわせて、引っ張っていくアイデアは思いついてもなかなか実行できそうにない。
ストーリーを反芻してみると一つ一つのドラマはたいした内容ではない。
ただし、バリエーションをそろえ、核になるドラマを中心にパイ皮を重ねあわせていくと思いがけない味が出る。
ある意味ではドラマづくりのノウハウの一つの到達点なのかもしれない。

本「夢を食った男たち」阿久悠

阿久悠関連本を4,5冊アマゾンで注文。
作品ラインナップをみると、歌詞への感性は阿久悠に育てられたといっても過言ではない。感性は歌謡曲にとどまらないかもしれない。
朝、太宰治「晩年」を寝床読書、読み返すのは30年ぶり、暗い。
こんなもの若造が何を思って読んでいたのか。
昔の自分は他人よりわからん。

映「レベッカ」アルフレッド・ヒッチコック

katsu7032006-02-26

初見だと思ったが、昔みたような気もしてきた。
いきなりストーリーのネガポジが反転するような面白さ。
しかし、最後はわけがわからん。
あの召使のレベッカへの忠誠心はどこから生まれたんだ?

映画「イン・ザ・プール」★★★★

katsu7032006-01-04

松尾スズキにつきるが、松尾のカラーに染まった画面の中で、他の出演者が自分の中の松尾を出せている。
市川実和子のまともそうに見えてまともじゃない演技がいい。
タバコ屋のシーンには大笑い。